記憶の花々
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記憶の花々

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第15回日本自費出版文化賞小説エッセイ部門特別賞 一読して思ったのは、人生はドラマチックである、ということだ。 著者の人生は、決して派手ではないし、波瀾万丈なものでもないかもしれない。 この本に書かれているのは、例えば、親の死に向き合った日々であったり、息子二人の恥ずかしくも楽しいエピソードであったり、死をみつめる看護師という仕事での葛藤で、ともすれば一人の人生と一つの家族の平凡な出来事と捉えることもできる。 多くの人は、生きていれば必ず親の死に向き合わなければいけない日が来るし、結婚して子供が生まれれば面白いエピソードの一つや二つはでき、仕事にしても、誰でも少なからず思い悩むことはあるからだ。 しかし、それらの一見平凡な出来事にも、必ず、小さなドラマは存在しているということに気付かされる。 その小さなドラマを、「読ませる」レベルに昇華しているのは、他ならぬ著者の飾らずも確かな文章力と、出来事を時にシリアスに、時にコミカルに切り取る視点であるように思う。特に息子たちが小さな頃のエピソードは、かわいらしく、クスリとさせられる。 またこの本の特徴として、所々に著者手作りの花の刺繍が散りばめられていることが挙げられる。文章に寄り添う小さな刺繍は子供たちで、1ページに広がる大きな刺繍は、いつも家族を守ってきてくれた頼れる旦那さんのようにも感じられる。 これまでの家族の人生がそうであったように、この本も決して著者一人ではなく、家族みんなで作り上げたドラマチックな一冊なのだ。 そしてきっと、今日も家族の周りには、小さなドラマチックな出来事が生まれているに違いない。 記憶の花々 古味 なほ子 定価(本体1714円+税) ISBN978-4-86338-049-3